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【心理学】悲しい時に「悲しい音楽」を聴くと、幸せになるというパラドックス

 
 
 
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(" ゚Д゚) ナント!

しかも健康にいいらしい

私たちは悲しいことが起きた時、悲しくなるような曲をどうして聴いてしまうのだろうか? 自分で不思議に思ったり、誰かに言われた経験は無いですか? 
 
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ドイツのベルリン自由大学の認知心理学者で "音楽と脳の関係" を研究しているリラ・タルフィー(Liila Taruffi) とステファン・ケルシュ(Stefan Koelsch) が

世界各国の722人 (ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア、アジアそしてアフリカ) を対象に調査を行ったところ

「悲しい音楽を聴くことは、心身ともに健康でいることができる要因の1つである」

という興味深い結論が導き出されました。被験者たちは「落ち込んでいる」「孤独を感じる」時に "悲しくなる曲" をあえて聴く傾向があるということも判明

では、私たちはなぜ情緒に浸る(自分に酔う) という行為を無意識に行うのでしょうか

実は、私たちの脳に与えられる4つの報酬 (快感) が関係しています

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(illustartion. Medicinal Genomics)

・想像力への刺激
・感情の浮き沈みを抑える
・音楽(対象)との共感
・現実感の抑制


つまり「想像」のプロセスによる快感に加えて、意識の表面に "不幸" が現れ、自分を通り過ぎて行くことを「認識」するのは刺激的であり、また、苦痛から逃れる手段ともなる

そしてさらに "慰め"の効果によってネガティブな感情を抑制することで、健全な精神を保つことに貢献しているというのです

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"悲しい曲" が私たちにもたらす感情は、①郷愁穏やかさ優しさ超越不可思議の5つ。これは “悲しい音楽" によって誘発される多面的感情経験が、曲自体の審美的な魅力を高めることも示唆しています

最も多かったのは「郷愁 (nostalgia)」 ですが、アジア圏に限ると「穏やかさ(peacefulness)」が最も多く、今回の調査でわかったのは、西洋出身の参加者のほうが、東洋出身の参加者よりも一貫して「記憶」と関連したプロセスを経由して悲しみを感じるということでした

この心理的影響の違いは

西洋文化では「個人主義」を基礎とするため、独立した自己解釈がもたらす "自身の記憶" と関連したプロセスが脳内で行われる

のに対して

東洋文化では「集団主義」を基礎とした、相互関係の自己解釈がもたらす "穏やかさ (共感)" のプロセスが行われている

ことにあると考えられています

記憶(エピソード記憶) は自分のアイデンティティを確認することにおいて重要な役割を担っていますが

西洋の人々は、より頻繁にこのようなプロセスを経験しているということになります

対して私たち東洋の文化的背景は、アイデンティティの確立に困難な環境ではあるが、集団的共感のプロセスに触れる機会が多いゆえに

ひいては仏教のような「ホントの自分なんていない」という哲学を育んだのではないでしょうか

論文: PLOS ONE: The Paradox of Music-Evoked Sadness: An Online Survey

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